映画「MINAMATA」

映画「MINAMATA」を鑑賞しました。

この映画は、日本における水俣病の惨事を世界に伝えたアメリカの写真家、ユージン・スミス氏の日本での取材を描くヒューマンドラマ。
1971年から1974年の3年間にわたり、水俣で暮らしながら公害に苦しむ人々の日常と、闘いの日々を撮影した写真家を描く作品。

ストーリーは、1971年、ニューヨークに住むフォトジャーナリストのユージン・スミス(ジョニー・デップ)は、過去の栄光にすがり酒に溺れる日々を送っていた。そんな折、日本のカメラマンとその通訳を務めるアイリーン(美波)が彼のスタジオを訪れる。アイリーンは日本の大企業チッソが工業排水を垂れ流した結果人々が病に倒れていると語り、ユージンに病気で苦しむ彼らの取材をしてほしいと訴える。

フォトジャーナリズムの世界で大きな足跡を残したアメリカ人写真家のユージン・スミス氏。
そのユージンの目を通じ、水俣で何が起きているのかを劇場で目撃します。
実際に熊本県水俣市で暮らし、水俣病に苦しむ人々を写真に収めてきたスミス氏。
写真を通じて、世界に水俣病を知らせた事も、彼が残した素晴らしい功績の1つです。

スミスは気難しいが性格だが、心の奥底には他人への優しさを持っている人物。
第2次大戦中に沖縄で取材した大ケガを負ったトラウマを抱えており、酒を手放す事が出来ない。
だが、「瞳の奥にあるものを撮りたい。そこに真実はある。」と語る姿は、写真家ならではの意地と言ったものを感じました。

しかし、チッソの傲慢さには腹正しさを感じました。
國村隼演じたチッソの社長が語った「ppm」。
水俣の人々は「ppm」に過ぎず、高度成長の為に無視するに限ると言い放ち、スミスにお金を渡して水俣から出ていくように忠告します。
本当に最低の人間だなと思います。
病院や工場の従業員も高圧的だったし。

公害として有名な水俣病。
小中学生時代に社会の授業で習いましたが、あくまで公害の中の1つであることで詳細は教わらず。(単に覚えていないだけ?)
この映画を通じて、「水俣病」が何なのかを教わりました。
特に本物の水俣病に苦しむ人や、おかしくなった動物の白黒映像を見ていると、「この世の地獄」って本当にあるんだなと思わずにいられません。

エンドロールでは、世界各地で実際にあった公害を取り上げられます。
水俣病は、あくまでその中の1つに過ぎないという事を思い知らされるエンドロールでした。

それだからこそ、この映画は同じ日本人として多くの人に見てほしいのですが、間もなく近隣の映画館でも上映が終了してしまいます。
出来る事なら、洋画ではなく邦画として上映してほしかったと言うのが、観終わった後の正直な気持ちでした。

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