映画「ノマドランド」

映画「ノマドランド」を鑑賞しました。

この映画は、ジェシカ・ブルーダーのノンフィクション小説を原作に、「ノマド(遊牧民)」と呼ばれる車上生活者の生きざまを描いたロードムービー。金融危機により全てを失いノマドになった女性が、生きる希望を求めて放浪の旅を続ける作品。

ストーリーは、アメリカ・ネバダ州に暮らす60代の女性ファーン(フランシス・マクドーマンド)は、リーマンショックによる企業の倒産で住み慣れた家を失ってしまう。
彼女はキャンピングカーに荷物を積み込み、車上生活をしながら過酷な季節労働の現場を渡り歩くことを余儀なくされる。
現代の「ノマド(遊牧民)」として一日一日を必死に乗り越え、その過程で出会うノマドたちと苦楽を共にし、ファーンは広大な西部をさすらう。

今年初めての洋画鑑賞。
昨年のベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、アカデミー賞候補作品との触れ込みだったので、劇場鑑賞してみる事にしました。

不況のあおりで、かつて栄えた企業城下町が町ごと閉鎖になってしまいます。
主人公のファーンは、亡き夫の思い出をキャンピングカーに詰め込んで町に出て、現代の「ノマド(遊牧民)」として季節労働の現場を渡り歩きます。

そこから過酷な生活を余儀なくんされるのかと思ったら、決してそうではなし。
行く先々で出会うノマドとの交流を通じ、ファーンは自らを縛っていたものから解放されていきます。
町、家、そして誰かの妻というポジションから。
中でも象徴的だったのが、車の修理代を借りに、妹夫婦の家を訪れる場面だったかと思います。

そして、個人的に、この映画の中で魅了された部分がアメリカ北西部の広大な大地と自然。
自分もアメリカ西海岸に旅行した経験がありますが、日本にいては味わえない景色をアメリカで味わう事が出来ました。
ノマドにはふさわしい環境でしょうね。

でも、この作品を人が自由な暮らしと生き方を選ぶ物語とは言い難い部分がありますね。
むしろ、一般世界から孤立していく作品であるようにも見えます。
やはり、ちゃんとした家があれば、そこに住みたいのが当たり前ですから。
ファーンのような生き方を選べる人は決して多くないでしょう。

この記事へのコメント

2021年04月25日 00:27
私はちゃんとした家に住みたい方なので、こういうノマド生活は出来ないですね。
でもクロエ・ジャオ監督はノマド生活を否定も肯定もしないスタンスで描いてくれているので、こういう形で生活している人にとっての幸せというものは、まさに自分の知らない世界そのものでした。
FREE TIME
2021年04月25日 11:17
 >にゃむばななさん
自分もちゃんとした家に住みたいのでノマド生活は無理です。
でも、こういう生活をしていても幸せである事を描けていたのは良かったと思います。
こういう世界もアリなんだなと思わせる作品でした。