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zoom RSS 映画「光」

<<   作成日時 : 2017/06/06 22:30   >>

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映画「光」を鑑賞しました。

この映画は、第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門オープニング作品に選ばれた『あん』の河瀬直美監督と永瀬正敏が、再び組んだ人間ドラマ。
弱視のカメラマンと、視覚障害者向けに映画の音声ガイドを制作する女性が、それぞれに光を求めて葛藤しながら心を通わせていくさまを描く作品。

ストーリーは、視覚障害者向けに映画の音声ガイドを制作している美佐子(水崎綾女)は、仕事を通じて弱視のカメラマン雅哉(永瀬正敏)と出会う。
雅哉の素っ気ない態度にイライラする美佐子だったが、彼が撮影した夕日の写真に衝撃を受ける。

今年のカンヌ国際映画祭コンペンション部門に出品されている作品。
河瀬直美監督が自身の故郷・奈良を舞台にした作品。

目の不自由な人の為に映画の視覚情報を言葉で伝える音声ガイドの仕事に就く美佐子。
そんな美佐子に対してモニターの一人である雅哉から厳しい指摘を繰り返される。

ストーリーの詳細に触れるのは、ここまでとして、全体的な感想としては「見えなくなる」とはどういう事なのか。
時折見せる雅哉の視点で、それが何なのかを教わるような映画でした。
薄明りの中にぼんやりと浮かぶ風景が、雅哉の視力が失われつつある事を暗示していたし、うつむきや見える角度を探す雅哉の必死さが見ていて切なかったし、目が見えないというのはこういう事なのかと痛感させられました。

ストーリーの舞台は奈良。
最近では平城京遷都1300年だった2010年に奈良を訪れましたが、近鉄奈良駅付近と思われる大通りなどが出てきていましたね。
雅哉と美佐子が一緒にいた山からの夕日も壮観でした。
あの夕日が二人にとっての「光」だったのかなと。
奈良というと関西ですが、登場人物が全員標準語だったのにがちょっと残念でした。

この映画で一番心に残ったセリフが「想像力」。
美佐子は何かと自分に対して意見をする雅哉に対して「想像力が足りない」と言い放ち、雅哉だけでなく他の視覚障害者まで怒らせてしまう。
美佐子自身も想像力が欠けていたのですが、そんな彼女が紆余曲折を経て辿り着いたラストシーンの音声ガイド。
自分の感想でも、ありきたりな文言でもなく、観客の想像力に委ねる内容に。

観客は目が見えなくても想像力で楽しみ、美佐子も視覚障害者に対して健常者と同じように受け入れようと想像力を働かせる。
内容は重たいながらも、実に心に響く作品でした。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
視覚障碍者であれ、健常者がどこかで憐れんでしまっているところを的確に描いている作品でしたね。
それがあのラストシーンの音声ガイドなんでしょうね。
主観を入れず、観客の想像力に委ねる。
それは分かっていても難しいことですもんね。
にゃむばなな
URL
2017/06/10 23:25
 >にゃむばななさん
こんばんは。
本当に健常者がどこかで憐れんでいるような部分ってありますよね。
観客の想像力に委ねるのも、非常に難しいところがあると思いますよ。
FREE TIME
2017/06/11 11:59
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