映画「何者」

映画「何者」を鑑賞しました。

この映画は、朝井リョウの直木賞受賞作を、三浦大輔監督が映画化。
就職活動対策のため集まった5人の大学生が、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする本音や自意識によって彼らの関係性が変わっていくさまを描く作品。

ストーリーは、就職活動の情報交換のため集まった大学生の拓人(佐藤健)、光太郎(菅田将暉)、瑞月(有村架純)、理香(二階堂ふみ)、隆良(岡田将生)。
海外ボランティアの経験や業界の人脈などさまざまな手段を用いて、就活に臨んでいた。
自分が何者かを模索する彼らはそれぞれの思いや悩みをSNSで発信するが、いつしか互いに嫌悪感や苛立ちを覚えるようになる。
そして、ついに内定を決めた人物が出てくると、抑えられていた嫉妬や本音が噴きだす事になる。

就職活動中の5人の大学生の人間模様がメイン。
自分も大卒なので当然の事ながら3年生の頃から就職活動をしていました。
自分が就活中の時は「就職氷河期」などと言われていた時代でしたが、自分の場合は7月に内定をもらっていたので、そんなに苦労してはいませんでした(汗)

自分の就活の時にはSNSは勿論の事、メールでのやり取りもなく、連絡手段も電話や郵便といったもの。
この作品の就活を見ていると、時代の移り変わりを感じます。

5人による就活と言っても、5人とも性格も違えば、特技や趣味なども違うし、進みたい道も違う。
拓人は冷静で分析が得意、光太郎は天真爛漫、瑞月は素直、理香は意識高い系、そして隆良は我が道を行く。
5人は「就活対策本部」と名付けた部屋に集まって、励まし合ったりするのだが、その良好な関係も1人に内定が出るまで。
たとえ友達であっても、自分に内定が出ないのに、その友達が内定が出たとあっては面白くない人もいるでしょうね・・・。

しかしながら、終盤の大どんでん返しには唖然とさせられました。
まさか、Twitterの別アカウントで仲間をこき下ろしていたとは。
就活仲間のTwitterアカウントをこっそり見ていた時から、「影のある奴」とは思っていたけど、まさか、ここまで影を背負っていたとはね・・・。

その後、別アカウントによるツイートを拓人が打ち込んでいた演劇に重ねる回想シーンを見ていて、何とも言いようがない気持ちになりました。

この映画のタイトルでもある「何者」。
拓人の裏アカウントでもある「@_NANIMONO」と引っかけていますが、おそらく多くの人は、自分は「何者」なのだろうかと1度くらいは思った事があるでしょう。

就活をしている大学生にとっては、自分は「何者」なのかを見極めなければなりません。
自分もそうだが、就活においてやった事といえば「自己分析」。
面接試験もそうですが、筆記試験や適性試験などでも、相手に自分が「何者」なのかを問われ、それに対して瞬時に答えなければなりません。
もちろん、就活以外でも自分が「何者」なのかをアピールする機会が多々ありますけどね。

その分析が得意である筈の拓人が、何でいつまで経っても内定を取れないのか。
要するに、他人の分析には長けているけど、肝心な自己分析が出来ていないのですね。
それでもって意思表示が苦手とあっては、なかなか内定が取れないのも頷けます。
でも、流石に今の人材不足なご時世に就活2年目(大学5年)って実際にあるのかね(単位不足ならまだしも)

最後の面接のシーンで、拓人が自分に欠けているものが何かわかったような演出でしたね。
「1分間では表現できません。」
ラストのセリフが非常に重たく響きました。


何者 (新潮文庫)
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2015-06-26
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