映画「わが母の記」

母の日に、映画「わが母の記」を鑑賞しました。

この映画は、小説家・井上靖が自身の家族とのきずなを基に著した自伝的小説を、映画化した家族ドラマ。
老いた母親との断絶を埋めようとする小説家の姿を映し、母の強い愛を描いていく作品。


ストーリーは、昭和39年。小説家の伊上洪作(役所広司)は実母の八重(樹木希林)の手で育てられなかったこともあって、長男ではあるが母と距離をとっていた。
しかし、父が亡くなったのを機に、伊上は母と向き合うことになる。
八重もまた消えゆく記憶の中で、息子への愛を確かめようとしていた。


第35回モントリオール国際映画にて特別大賞を受賞した作品。
出演者も豪華な顔ぶれであり、井上靖氏の小説も何作品化か読んでいるので、興味を持って劇場鑑賞する事に。
ちなみに、この自伝的小説は未読です。


伊上は、幼き日に母親に捨てられたと思っていて、母に対してわだかまりを持ち続けていた。
しかし、八重は次第に物忘れが激しくなり、その事をも忘れてしまう。
実際に重いテーマを扱った作品でありますが、ところどころで笑えるシーンを盛り込ませて、沈みがちにならなかった。
その分、涙を誘うようなシーンも感動度を増していると思いました。


伊上と八重の間にあった距離感も、八重の痴呆が進むと同時に、伊上も許していくようになる。
出来る事なら、八重の記憶が確かなうちに分かり合えれば良かったのでしょうけど、実際の井上靖もそんな感じだったのかもしれません。
「わが母の記」というだけあって、最後は八重の死で終わるわけですが、妹の志賀子(キムラ緑子)から八重の死を電話で知った伊上が妹に対して感謝の言葉を述べていたシーンが感動的でした。


ストーリー全体を通じて感じた事は、伊上家のブルジョアぶり。
世田谷の一軒家に住むだけならまだしも、軽井沢に別荘を構え、家族の誕生会を高級ホテルで行い、専属運転手もあっさり雇えてしまう。
出前の店屋物も美味そうである一方で、高そうにも見えた。
小説家って、やはり儲かるのかなぁ・・・。


豪華キャストの中でも、一際輝いていたのが樹木希林。
認知症が進行中の難しい役ではありますが、とても演じているとは思えないような口調や表情が圧巻。


三女の琴子を演じた宮崎あおいも、もう26歳だそうですが、セーラー服姿が年を誤(魔化せるくらいに似合っていました(爆)
ちなみに、琴子が愛用していたカメラは、やはりオリンパス製なんでしょうか?



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