映画「パコと魔法の絵本」

3連休中に映画「パコと魔法の絵本」を鑑賞しました。

この映画は、「嫌われ松子の一生」などを手掛けた中島哲也監督の作品で、変わり者ばかりが集まる病院を舞台に、1日しか記憶が持たない少女のために、大人たちが思い出を残そうと奮闘する姿をファンタジックに描く。
実写とCGを織り交ぜる演出は見所満載の作品です。

ストーリーは、昔々、大人の俳優に脱皮できなかった元有名子役や、消防車にひかれたまぬけな消防士など、患者だけでなく医者や看護師も変わり者ばかりが集まる病院があった。
中でも一代で自分の会社を築いた超ワガママ老人の大貫(役所広司)は、一番の嫌われ者。
「お前が私を知ってるってだけで腹が立つ。気安く私の名を呼ぶな。」と言い放っては、近づく人達に悪態をつく等、病院内でもやりたい放題。
当然の如く、他の患者からも嫌われる始末。

そんな大貫でしたが、ある日、1日しか記憶を保てない少女パコ(アヤカ・ウィルソン)に出会う。
子供のパコに対しても、他の患者と同じような振る舞いをしていた大貫であったが、パコが何で1日しか記憶を保てないのかを医師の浅野(上川隆也)から聞き、そのパコと毎日触れ合っていく事で、次第に大貫自身にも変化が出て来る。
そして、大貫はパコの記憶に残る事をしたいと考え、ある事を考え付く。

ストーリーの詳細を書くのは、ここまでとしておきますが、実写とCGを織り交ぜた映像手法は見事だったし、大貫演じた役所広司などのキャスト陣の演技も見事。
パコ演じたアヤカ・ウィルソンはセリフこそ棒読みでしたが、子供らしい笑顔が印象的。

現実離れしたストーリーではありますが、一概に現実にも即している部分がありましたね。
子役時代は有名だったのに大人になってから苦労している役者とか、周りに支えられて来た事にも気付かずに1人で大きくなったと思っている人とか(爆)
もしかしたらパコみたいな境遇の子も実際にいるかもしれませんよ。

大貫の提案でパコが愛読する絵本を舞台化する場面。
ここは観ている人によって賛否両論に分かれそう・・・。
台本こそ用意されているが、ほとんどアドリブ。
一体、どんなストーリーだったのかと聞かれると、自分もどんなストーリーだったのだろうと悩んでしまう。

ただ、絵本の芝居の目的は、絵本そのものを演じるのではなく、パコの思い出に残してあげたいという医師や患者達の思いから成り立ったもの。
そのパコが楽しめる事が出来たのだから、鑑賞している側には「何これ?」と思われようとも、演じた人達が目的を達して満足出来ていれば、それでいいんじゃないと思った方が、この映画は成り立つかと思います。

笑いどころが多かった映画でしたが、ラストの部分は切なくなりましたね。
浅野と看護婦(土屋アンナ)が2人きりで話していたのは、最初は大貫の事かと思っていましたが、パコの事だったとは・・・。

映像手法もさることながら、人の心の強さと弱さ、優しさと厳しさを純粋に感じる事の出来た作品でした。
役所広司をはじめとする出演者達も、あそこまでキャラを変えられるのだから、この作品を楽しんで演技していたと思います。(死にそうになった阿部サダヲ除く)
子供だけでなく、大人も楽しめる映画でした。


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